映画「イエスマン “YES”は人生のパスワード」
”見知らぬ人はさまざまなやり方でオレたちの人生に影響を与え得る
――新しい考え方や、アイディア、提案などを通じて。”
書籍「イエスマン “YES”は人生のパスワード」
ダニー・ウォレス 著
寺西のぶ子 訳
映画"Yes Man"
2008年
ペイトン・リード 監督
映画を観て、人生が変わったらいいのにな~、と思います。
本を読む時もそうです。
新しい場所へ出向く時も同じ。
新しい出会いで、自分の人生がくるっと変わったらいいのに。
もちろん、良い方向へ。
「人生 変える 映画」で検索したら、でてきたのがこの映画「イエスマン」
同名の原作本は、著者の実体験の基づいてつづられたそうです。
映画と原作本では主人公の名前から何まで異なりますが、
大筋のところは変わりません。
「人生を変えたいなら、まずは出会うもの・ひと・すべてに否定的な
その態度を悔い改めよ」ってなところです。
斜に構えた態度で人生をなめきった若人には、正直、耳に痛いお言葉。
主人公:カールは仕事でもプライベートでもぱっとしない毎日を過ごし、
様々な誘いに間髪入れずに「ノー」と拒否し続けていました。
「今後、決断時には『イエス』と肯定すること」を宣言させられ、
半信半疑ながらも実践していくことになります。
ホームレスに乞われるままに、車で送ってやり、
ケータイを貸してやり、持っていた札束を全て渡してやります。
自分でも心と頭が矛盾した行動をしていることがわかっているため、
笑顔がひきつっています。
それでも彼は宣言通り、他人からの問いかけに「イエス」で応え続けます。
そして気付けば夜更けの公園で車はガス欠……。
イライラしながらタンクを片手にえっちらおっちら歩いて、
ガソリンスタンドへ向かいます。
ところがその先で、全く予想していなかった幸運がカールを待っていました。
彼の人生を良いものにするであろう出会い――
彼の運命の相手:アリソンと出会うことになります。
彼女は、ヒロインとして、ちょっと珍しいタイプだと思います。
ロックというかパンクというか、枠や型にはめられないタイプ。
芸術肌の自由人。
野性的な勘が鋭いと思われます。
そうじゃなきゃ、初対面の男とキスなんかできませんよ、普通。
そしてかわいい。
こんなかわいい子が夜更けに現れるなら、ガソリンスタンドで待つわ、私。
大学生でも通りそうな、学生の空気が残った感じの若い女性なんです。
だけど中身はしっかり大人として自立していて、そのギャップにやられました。
決まり切ったルーティーンを嫌う彼女の自由気ままな生き方は、
観ていると「こうは生きられない」と思う反面、
もの凄く羨ましく感じられます。
趣味にしろ仕事にしろ、彼女は自分の「好き」をよくわかっている気がします。
どのシーンをとっても彼女がチャーミングなのは、
自分の直感と感情に素直に生きている人間特有のストレスフリーな雰囲気が、
単調な毎日を繰り返す生活に飽き飽きした観客に魅力的だからでしょう。
そんな彼女といい感じになったカールは、
しかし「人生を変えた魔法の言葉:イエス」のせいで
アリソンとの関係を壊してしまいます。
果たして「イエスマン」は、
本当に人生を良い方向に変えることができるのか……?
ところで、映画で友人のブライダルシャワーを頼まれるシーンがあります。
ここ、わからなかったので見終わった後で調べたんですが、
ブライダルシャワーとは結婚式の数週間前に、
新婦の友人を集めて行うパーティーのことだそうです。
カールの友人:ピーターの婚約者:ルーシーの友人(それも女性)が
主催するつもりでしたが、人選で難航したためピーターがカールに依頼します。
結婚式でどうせ友だち呼ぶのになんでパーティーするんだろう、
と疑問だったんですが、結婚の一連の流れの中で、
「前祝いパーティー」として欧米では一般的なようです。
前夜祭みたいなもの? 結納とか?
こういう風習について学べるから、
映画はやっぱりコザクラの人生を変えていると思います。
ほんのちょびーっとですけど。
悪くない変化です。
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