映画と本の感想ブログ「映画の本だな」

いつかディズニー映画を英語で観るために頑張るブログ。

ディズニー映画「101匹わんちゃん」

A hundred and one!

ディズニー映画「101匹わんちゃん」

 

”「ポンゴとミセスと、うちのこいぬたちだ!」

 デアリーさんがうれしそうにさけびました。

 「いいえ、もっともっとたくさんよ!」

 デアリーさんのおくさんもさけびました。”

書籍「101ぴきの ダルメシアン

ドディ・スミス 原作

ピーター・ベントリー 文

なかがわちひろ 訳

 

映画One Hundred and One Dalmatians""

1961

ウォルフガング・ライザーマン/ハミルトン・ラスク/クライド・ジェロニミ 監督

 

 映画のオープニング・エンディングの最中に席を立つ人って、

どのくらいいるんでしょうか。

コザクラは基本的には、最初から最後まで席についているタイプです。

しかしこの世には、「え、まだ終わらないの?」とげんなりするくらい

エンディングが長い場合もあり、また逆に「早く始まらないかなあ……」と

ぼやきたくなるくらい、オープニングに飽き飽きしてしまう場合もあります。

 この辺りって、時代の流行り廃りがあるらしく、

制作年代によってオープニングの有無やエンディングの長さに

その時々の好みというものが見え隠れして、面白いと思います。

 個人的には、今回取り上げた映画のオープニングが印象的で、

かなりオシャレなので、子どもの頃からのお気に入りです。

ただ、今見直すと「やっぱりちょっと長いかも……」とも思います。

なんて言ったって、映画公開は1961年!

ジョン・F・ケネディアメリカ合衆国35代大統領に就任した年です。

そう思って見返すと、「いや、オシャレ過ぎない?」と驚きます。

 うまい言葉が思いつかないのですが、あえて言うなら「洒脱」かな?

本作全体に言えることですが、スッキリした漫画絵なので、

舞台のロンドンと相まって、洗練された空気感がオープニングにも漂っています。

 

 さて、今回引用した書籍は子ども向けの絵本です。

 映画の原作となった児童文学作品は、イギリス生まれの女流作家

ドディー・スミスによって書かれました。

女優、実業家、劇作家、小説家……と様々な職業を経た彼女によって生み出され、

1956年に出版された書籍「ダルメシアン」は、

小さいお子さんにも親しみやすい絵本として、

2018年に翻訳版が日本で出版されました。

 

……こういうの、物書きからすると、まさに理想だよね。

 姿を変え、表現を変え、自分の語ったストーリーが、

後世にも続いていくって、本当に素敵なことだと思います。

昔のお話が、ただ人気を失い、忘れ去られていくのではなく、

新しい書籍として出版されるのを見ると、なんか嬉しくなるコザクラなのでした。

 

――脱線した!!

 話を戻します。

 

 生前、ウォルト・ディズニーと書簡でやり取りしたと伝えられるスミス。

彼女の作品を映像化する試みの途中で、ウォルト・ディズニーが逝去したことから

この映画は、彼が関わった最後の長編アニメ映画として知られています。

 「白雪姫」で大人の鑑賞に堪えうる長編アニメ映画の存在を立証し、

世間の度肝を抜いたウォルト・ディズニー

晩年は、クリエイティヴな業務のトップは、別の人間が担っていたとはいえ、

その意見は正真正銘「トップの言葉」として現場の人間を

ハラハラドキドキさせていたわけです。

その彼の、最後の長編作品だと思うと、また違った感慨が胸に湧き上がってきます。

 

 1996年には、同じ原作小説からの実写映画も、ディズニーでつくられています。

タイトルは、よりシンプルに「101」。

すげえ美人(だが犬だ)と可愛い子ちゃん(もちろん仔犬)がいっぱい登場!

ラストの容赦無さにおいては、アニメより実写です……しかし、そこがいい。

 こちらの実写映画もおすすめです……が、

まずはオープニングが洗練されたアニメ映画から、ぜひお楽しみくださいませ。

 

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