映画と本の感想ブログ「映画の本だな」

いつかディズニー映画を英語で観るために頑張るブログ。

映画「ゴースト/ニューヨークの幻」

"I love you, Molly. I've always loved you." "Ditto."

映画「ゴースト ニューヨークの幻

 

”「今まで、死んだ人と接触したと思ったことがありますか。」

 この質問に対して、(アメリカ)合衆国の人口の27%にあたる者が

 肯定的な回答をしているのである。”

書籍「人は死ぬ時何を見るのか」

カーリス・オシス/エルレンドゥール・ハラルドソン 著

笠原敏雄 訳
 
映画"Ghost"
1990年
ジェリー・ザッカー 監督

 

 昔、テレビで再放送していたのをたまたま観たことがあります。

およそ20……いや、10数年前ということにさせてください――なのですが、

主題歌の「アンチェインド・メロディ」と相まって、

序盤の恋人たちが泥遊びしているシーンが、もの凄く印象に残っていました。

その時は中盤以降を観られなかったので、どういう話かわかっておらず

その後、映画のストーリーを知った時にはじめて「幽霊ものだったの!?」と

なった次第です。

 このシーン……エロくて好きです。

イチャついているんだからエロいのは当たり前、という意見はちょっと横に置いて。

今日は真面目にエロについて考えてみたいと思います。

朝の10時なんですが、やってみたいと思います。

 

 映画は恋人たちが同棲先のアパートを改修するシーンから始まります。

 主人公:サムの恋人:モリーは陶芸家として活躍しており、

部屋の中には彼女の作品がいくつも並んでいます。

 深夜2時にサムは、モリーがろくろを回して作品を作っているのを見つけます。

眠れない、というモリーの背後に座って彼女の脇の間から腕を伸ばし、

泥だらけのモリーと手を重ねて、2人で作品を形作りますが、

ふざけて――イチャついているので、土はあっという間に崩れてしまいます。

そしてそのままキスシーンへ……という流れです。

 はっきりさせておきますが、私がエロいと感じているのは

キスシーン前のこの一連の流れのことです。

キスシーンというかもうほとんどベッドシーンを予感させるつくりなんですけど、

そこは割と思い入れがないのです。

もちろん、主題歌とマッチして叙情的なシーンであることは間違いなのですが、

そこへ持っていくまでの「恋人2人で深夜に土いじりしている」というところが

ほんまにエロいな、と思うのです。

 何をもってエロいとするかは人それぞれだし、

文化・慣習・年齢・性別によって大きく異なります。

ただし、大多数の人が「これはエロい」判定を出すポイントみたいな、

一般向けエロい基準があると思うんですよ。

コザクラはそれが「手」だと思っていて、もっと言うと「指」なんです。

 人が感情を表わすとき、表情は仮面をかぶれるけど、

仕草は相当意識しないと思った通りに表われてしまいます。

そして末端の手は、一番反応がでやすく隠しにくい場所です。

相手に真意を悟られまいとする時、腕を組んだり、

両手を背後で繋いだりする、あるいはへそのあたりで指先を重ねて

自分の下腹部に押しあてて固定する――なんてことはありませんか?

 その指が愛しい人へ向かっている。

相手に触れたい、と意識の上でも無意識下でも思っている。

頭と身体が同じ方向を向いて、自分以外の誰かに向けられている。

 ましてやこのシーンでは、恋人たちの指先は土に触れながら

お互いに絡ませ合っています。

互いに、求め合っているし、受け入れたがっている、ということ。

もう、それだけで、エロいと思います。

 

 はい、エロの話は終了です。

 

 冒頭の引用文は、関連本として使わせていただきました。

「死者の霊と接触したことがあっても、それを口に出せば正気を疑われる。

それなら何も言わない方がいい」――まあ、普通はそう考えますよね。

でも、口に出さないだけで結構な人数が、実は科学的には説明できない、

魂との交流をしているのかもしれません。

 そういうコザクラの周囲にも、幽霊が見えると自称する方々がおります。

見えないコザクラからすると「こっわ」ですが、

彼らからすると最早日常の風景なんだとか。

別に怖がるものでもなさそうです。

 ただし、映画で幽霊となったサムは、他の幽霊に教えられて、

念力で物を動かす術を身につけました。

誰もいない地下鉄のホーム、風もないのに空き缶が転がったら……

もしかしたら幽霊の仕業かもしれません。

お気をつけくださいませ。

 

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