映画と本の感想ブログ「映画の本だな」

いつかディズニー映画を英語で観るために頑張るブログ。

映画「アクアマン」

Like the sea She keeps kissing the shoreline No matter how many times he pushes her away

映画「アクアマン」

 

”今や、アトランティスとはこうしたイマジネーションの持ち主にとって、

 格好のジャンプ台になっているのである。”

書籍「Truth In Fantasy 71 超古代文明

朱鷺田祐介 著

 

映画"Aquaman"

2018

ジェームズ・ワン 監督

 

 判官贔屓と言われるかもですが、悪役がかわいそうな映画ですよ、コレ。

スーパーヒーロー、アクアマン:アーサーも

英雄らしい不幸な生い立ちですけど、

敵役でもある父親違いの弟:オームは、もっと辛い境遇だと思います。

 父親と自分、二代続けて婚約者に逃げられるとか、

トラウマの上にトラウマ背負っちゃってるじゃないですか。

オームの父親は、結婚前に逃げて、余所の男と子どもをつくった妻を許さず、

彼女を化け物の生け贄に捧げてしまいます。

オームは、母の死の原因がアーサーにあると思って、兄を憎んでいました。

 コザクラだったら、そりゃあアーサーが嫌いになりますよ。

 ラストでアーサーとヒロイン:メラが、自然といい雰囲気になっていますが、

この2人、オームに何も断っていませんからね??

「お前の女は俺のものだ」とか「あなたとは結婚できないわ」とか

言ってませんからね??

 それとも何? 

アトランティスでは腕っ節が全てで、

力で勝る者が、名誉も地位も女も手に入れられるということなの?

そんな世界、「北斗の拳」か「マッドマックス」くらいにしといてほしい。

 トラウマこじらせて面倒なことになる前に、

はっきり失恋を突きつけてあげてほしい――

そんなもどかしい気持ちになる映画でした……。

 

 さて、本作はDCエクステンデッド・ユニバースの6作品目。

アメコミ原作のスーパーヒーロー映画で、水陸両棲の海底人:アクアマンを

主人公にした水中アクション映画です。

アーサーは、海底の王国:アトランティスの王であり、

そこは海中に適した体に進化した海底人たちの王国です。

 アトランティス伝説を下敷きに、そこからスケールを広げて

アトランティス人は水中で生き残っていた」という筋書きにしています。

弟のオームや母のアトランナは、見かけは人間と大きく変わりませんが、

種族によっては怪物やエイリアンのような容貌に変化しています。

 人間が水中適応するなんて荒唐無稽にも程がある、と思うかもしれません。

ただ、アトランティス伝説は今や、語り手、プラトンの手を離れて、

イメージだけが独立して歴史ファンタジーとして成長しています。

神の子孫だったり、宇宙人だったりする説もあるので、

「まあ、アリかな」とコザクラ的にはOKの範囲内です。

 でも、本音を言えば、呼吸はどうしているのか疑問です。

鰓は生えていないようでした。

それに、水中で常時口を開けているわけでもなかったです。

いや、でも、手塚治虫の「海のトリトン」のトリトン

鰓は生えてなかったよな……。

ファンタジーの住人の中でも、謎が深い存在です、海底人。

 

 アトランティスの沈んだ場所はここだ!、との新説が

毎年のように、ネットのニュースにあがる時代です。

アトランティスに関する書物は、山のようにあります。

先にも述べたように、アトランテイスはすでに単なる国や領土を表わすのみならず

失われた技術や王国、特に海底に沈んだ古代遺跡の大まかなイメージとして

定着し、それらの総称として使用されているところがあります。

今後も、世界各地で調査が進み、海底で遺跡が発掘される程に、

「すわアトランティスの在処か?」と騒がれることでしょう。

 アトランティスについて、ざっくり知りたい、

ただし、あまりオカルトに傾き過ぎず、かと言って学術論文みたいに

小難しいものは嫌だ――そんな気分の時には、

今回の引用本をおすすめします。

著者はゲーム開発に携わり、古代文明の謎をテーマにしたRPGをデザインした

経緯から、超古代文明のロマンを伝えるべく、筆をとられています。

正に、ゲームや映画などからアトランティスに興味を持った人にとっては、

読みやすく、親しみやすい一冊です。

 

【映画のキーワード】

#アクション #ファンタジー #真・女神転生