映画と本の感想ブログ「映画の本だな」

いつかディズニー映画を英語で観るために頑張るブログ。

映画「ミセス・ダウト」

Just because they don't love each other anymore, doesn't mean that they don't love you.

映画「ミセス・ダウト

 

”ほんや リュックサックを わすれちゃうのは、ココのしっぱい。

 でも、パパと ママが りこんするのは ココのせいじゃないって、

 ココには ちゃんと わかっています。”

書籍「ココ、きみのせいじゃない」

ヴィッキー・ランスキー 著

中川雅子 訳

 

映画"Mrs. Doubtfire"

1993

クリス・コロンバス 監督

 

 TSUTAYA店内の商品棚には、店員のおすすめ映画が、

イラスト付きのポップで紹介されている文化圏で育ったんですが、

これって全国的な流行だったのでしょうか?

TSUTAYAフランチャイズだから、もしかしたらうちの近所だけだったのかも……。

そんな店内ポップにおすすめされてレンタルしたのが、この1枚。

残念ながら、ポップの内容はほとんど覚えてないんですけど

「人生を変えるほどの『驚き』があった」と書かれていた気がします。

 確かにこの映画は、観た人の人生を変える力を持っています。

稀代のコメデイアン:ロビン・ウィリアムズが主演する映画、

ミセス・ダウト」。

 

 主人公のダニエルは、多彩な声質と演技で、一人何役でもこなせる天才的俳優。

しかし仕事はクビになり、妻とは離婚し、大好きな子どもたちとは

週一回の限られた時間しか会えなくなってしまう。

「このまま子どもたちと離ればなれになるなんて嫌だ!」と

メイクの達人である兄の手を借りて、「おばあさん」に変身して

家政婦として元妻の家へ潜り込むことに挑戦します。

 ――ヤバいでしょう?

コメディ映画とはいえ、「ここまでやる?」という展開なんですけど、

主役のロビンの演技がうますぎて、

「おばあさん」が本っ当に「おばあさん」に見えます。

 元妻:ミランダは、全然正体に気がつかなくて、

女同士の気安さと年配故の安心感から、自分の離婚や新しい恋愛について

赤裸々に語ってしまう始末。

もしコザクラが彼女の立場なら、後から思い出して「うぐわあああ!!」と

悶絶すること間違い無しです。

 しかし、それが彼女の本音をダニエルが知ることになる

機会となったのも事実です。

結婚も離婚も、それぞれの事情があるものです。

少なくとも、ミランダが

「ダニエルを嫌いで嫌いで我慢できなくて離婚を突きつけた」のではなく、

「悩んだ末に離婚を選んだ」ことがわかったのは、

ダニエルにとって、今後の彼らの関係を築いていく時にプラスに働くでしょう。

 

 そう、家庭はこれからも続いていくのです。

なぜならダニエルとミランダには、3人のかわいい子どもたちがいるのですから!

 

 今回ご紹介する書籍は、副題が

「はなれてくらすことになる ママとパパと子どものための絵本」となっています。

どちらかというと親目線の、親のための絵本だと思いますが、

一人で本を読める年齢の子どもなら、

子どもだけでも読める絵本になっています。

 とはいえ、解説がページ毎に書かれており、

「親御さんが心がけること」が書かれているので、

子どもがここを読んだら、余計に心配してしまうような気がします。

漢字交じりだから読めないだろうと思っていても、

ひらがなだけでも繋げて読もうとするものですし、

大きな子どもほど両親の心中を慮って、混乱してしまうんじゃないか、と

個人的には不安になってしまいました。

考えすぎでしょうか……?

 おそらく、一番いいのは、まずは両親がそれぞれ読んでおき、

最後に子どもと一緒に読んで、その後で本を脇において、

自分たちの家庭の話をすることでしょう。

 でも、実際に離婚となれば、

それほど落ち着いて子どもに目を向けることは、大変難しいでしょう。

前書きでも、その難しさについて触れられています。

 しかしそれでも「あなたがその気になればできるのです。」と

強気で言い切り、親としての努力を読者に求めています。

一番大事なのは子ども。

その大事な子どもに安心感を与えるために、あなたは細心の注意を払って

子どもの新生活を祝福しなくてはならない。

 ……厳しい話です。

かわいらしいクマの挿絵とは裏腹に、内容はスパルタ(親のみ)です。

 

 離婚する人にも、離婚した人にも、離婚した家庭で育った人にも、

離婚とは無縁の人にも観て欲しい――そういう映画です。

 あと、腹がよじれるまで笑いたい人にも、ぜひ観ていただきたいです。

 

【映画のキーワード】

#コメディ #ファミリー #女装