「もののけ姫」を映画館で観たこと!
「一生に一度は、映画館でジブリを。」
この言葉を合い言葉に、コロナウイルス渦中の2020年6月、
全国の劇場でスタジオジブリの過去4作品が上映されました。
・ゲド戦記
当時は仕事が忙しく、上映開始からしばらく経ってから
過去作品の再上映が行われていることを知り、大いに驚きました。
まさか自分が生きている間に、こんなことが起こりうるだなんて!
しかし仕事の山場を越えたところで夏の疲れがどっと出てきて、気づけばお盆休みを
迎えており、今更と思いつつもあわてて劇場に足を運ぶこととなりました。
お盆の頃には上映を終了した映画館もちらほら見られたものの、
地方の小さな映画館の、50席ほどの小さなスクリーンで、
1日1回限りの上映が行われていました。
感染予防策として隣り合う座席の使用が禁じられ、指定席券を購入しました。
コザクラが映画館へ行くのは、コロナ騒ぎが大きくなる2020年2月以来のことで
実に半年ぶりの映画館は、至る所に消毒薬が置かれ、本編開始前にドラえもんが
注意喚起を行う他は、以前とそう変わることがありませんでした。
けれども真面目な話、ポップコーンを購入した人にはウェットティッシュを
用意してほしかったなァ…。
「もののけ姫」を選んだのは、コザクラにとって映画館で観た経験がなく、
かつ子供の頃の印象が際立っている作品だからです。
実家にあったVHSの紙製のパッケージの質感が懐かしいほど、
繰り返し鑑賞した記憶がある作品で、こういう機会でもなければ
劇場で観ることはまずなかったでしょう。
子供時代のコザクラは、「もののけ姫」が好きでした。
でも同時に怖くて悲しい話だと思っていたし、
ラストの何もかも無くなってしまった山と里を見て、
「じゃあどうすればよかったのだろう」と考えては答えが出なくて
うんうん唸っていました。
現実がそうであるように、対立の裏には込み入った関係があり、
善悪でくくれるほど人間は単純にできていない――
それを教えてくれたのが、この映画でした。
今でも大切で大好きな映画です。
劇場で観られて本当に良かったです。